tou法律事務所の顧問先にお話をお伺いするインタビュー。
Web開発から漫画投稿プラットフォーム「comilio」の運営など幅広く活躍する株式会社ユーツーテックの代表取締役皆川大樹様にお話をお伺いしました。
インタビュイー 株式会社ユーツーテック 代表取締役 皆川大樹

Unipos株式会社、株式会社ブラックでの勤務やフリーランスを経て、2023年1月に株式会社ユーツーテックを設立。セキュリティ・キャンプ全国大会2018への参加実績や、前職ではCEDEC(2020, 2021)での登壇経験などを持つ。情報処理安全確保支援士やネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリストなど他資格も保有し、特許も複数保有している。開発では、フロントエンドからバックエンドまで幅広く手掛ける。
インタビュアー ゆきの

金融機関や法律事務所の勤務を経て2023年よりWebライターとして活動開始。
現在はWebライターと兼業でパラリーガルを務める。
SEO検定1級を所持しSEOライティングを中心に、ブログのディレクターや
インタビュー記事など幅広く活動中。
comilioで手軽に世界中の人に漫画を楽しんでもらえる世界に

ー設立の経緯や事業内容を教えてください。
元々前職もスタートアップでしたが、退職後にフリーランスとなりました。
そこでちょうど共同創業の友人がフリーランスをやっていたこともあり、お互いフリーランス同士でタッグを組む場面が増えてきて「一緒に仕事をすることが多いなら法人立てて仕事を受けやすくしよっか」というところから一緒に起業しました。役員は(皆川氏と共同創業の友人の)2人で、業務委託を加えて5~10人ほどの規模です。
起業してから1年くらいは受託がメインで、おもにWeb周りの案件を受けていました。私自身は、ネットワークスペシャリストやデータスペシャリスト、情報処理安全確保支援士という国家資格を持っているので、フルスタック的な開発ができるのと、共同創業の友人は、モーショングラフィックや、CSSアニメーションの分野に造詣があるので、(2人の得意分野を)かけ合わせて、開発したり、アニメーションを作ったり、それをプログラムに起こしたりすることで、有用な存在として受託をやっていました。
ただ、AIの台頭により受託開発だけだと将来的に厳しそうというところから、自社プロダクトを作ろう。という流れになり、そこからお互いの造詣が深いエンタメ系のプロダクトを考え、comilioという漫画投稿プラットフォームのリリースへと至りました。今は大体5:5の割合で、自社プロダクトと受託の仕事を請け負っています。
-comilioのサービス内容を教えてください。
comilioは漫画の投稿プラットフォームで、簡単に表現すると「YouTubeの動画部分が漫画になったもの」をイメージしていただければと思っています。役員の両方とも前職がエンタメ関連であり、エンタメが好きだったので漫画を選んで、漫画特化型のパトロンサイト(要するに漫画版YouTube)という軸でいけるのでは?という着想からcomilioの開発を始めました。

ーほかの漫画投稿プラットフォームにはないcomilioの特徴を教えてください。
Kindleインディーズマンガとよくあるファンクラブサービスの掛け算となるようなプラットフォームを目指しています。Kindleインディーズマンガは漫画は読みやすいけどファンコミュニティが作れない。ファンクラブサービスだけだとコミュニティは作れるけど漫画は読みにくいので、ここの穴を埋めている、YouTubeの動画部分が漫画になったサービスを想像していただければと思ってまして、comilioを通じて、個人クリエイターが海外進出して外貨を稼ぐ未来を実現したいと思っています。
ー海外の人たちに読んでもらうために、comilioとして工夫している点はありますか?
comilioでは、2025年時点では日本の漫画を入稿したら自動翻訳で中国語・韓国語・英語・インドネシア語・タイ語の五ヶ国語に自動的に変換されるようになっていて、クリエイターが日本語以外の言語がわからなくても、かなりの高精度で(翻訳を)出すことができます。これが出版社になると、完璧に近い精度を求められるはずなのですが、例えばYouTubeで海外の動画を見ると、日本語字幕って完璧ではないと思います。これは速さの代わりに精度を犠牲にしていると思ってまして、それでも受け入れられているというのは重要なポイントだと考えています。 そして、世界中の人が気軽に楽しめているのは、手軽に見られるという魅力があるからなんですよね。私たちは、「YouTubeの漫画版」を目指してそうした手軽さを漫画でも再現したいと思っています。

自社プロダクトには顧問弁護士は必須。これからもディスカッションを重ねていきたい。
ー 顧問弁護士を導入したきっかけを教えてください。
comilioがCtoCプラットフォームであること、そしてクリプトの決済を導入したかったからです。特にcomilioはお金の動きがユーザーから漫画家先生となっているので、決済代行業者への審査に加え、前払式決済手段に関しても意識しなければいけません。これを私だけの知識では賄いきれないと思い、顧問弁護士の導入を検討しました。
ー自社プロダクトに乗り出してから顧問弁護士の導入を考えられたのでしょうか?
そうですね。受託だけで大きな案件でなければ契約書のレビューだけになるので、ギリギリ自社で対応する選択肢もあるのですが、自分たちでプロダクトを出すってなると必須かなという感じで、税理士の先生より(弁護士を)紹介していただきました。
ーtouを顧問弁護士で選んだ理由を教えてください。
元々は税理士の先生から別の弁護士の先生をご紹介いただき、相談したところ、西村弁護士をご紹介いただきました。当時クレジットカードの決済周りで一悶着があった時期で、自分がクリプト周りに少し詳しかったこともあり、comilioに(クリプト決済を)導入しようと考えてました。クリプトを理解している弁護士に出会えるということはなかなかなく、クリプトを扱える弁護士、というところからマッチした背景があります。
業界内の連携があるのもいいなと感じておりまして、例えば、(日本円ステーブルコインを発行している)JPYC社の担当の方ともスムーズにコミュニケーションを取ることができました。
ーJPYC決済の導入の理由や弁護士の関わりについて教えてください。

クレジットカードについては漫画に対する過剰な表現規制を懸念しているところがありました。ステーブルコインであればその課題をクリアし得ること、海外のユーザーさんとの間でも即時・低コストで送金が可能です。また、JPYC決済は、日本の法令に則っているので安全で、基本日本円で計算ができるので、私たちとしてもめちゃくちゃやりやすいというのがあって、JPYC決済の導入を決めました。
ただ、JPYC導入にも、私たちのサービスで使う場合の法的な位置づけの検討、規約の調整などが必要だったので、弁護士は必要だと感じました。今後も追加予定の機能がありまして、その際にもリーガルの検討・調整をお願いすることになります。
ーこれから顧問弁護士に期待することを教えてください。
会社がピンチになった時、法的な観点から助けてもらえる場面が出てくるのであれば、ご助力いただきたいというのは常に思っています。また、新サービスの法的観点からのリスクの議論やなにか面白いテーマがあれば、定期的にディスカッションができたらなと思っています。クリプトに限らず、弁護士からの目線で見た課題が存在する領域であれば、私たちの開発やソフトウェアで食い込める余地があるのかなと思っているので、引き続き定期的にフランクな感じでやりとりができると嬉しいです。
ー顧問弁護士を検討しているスタートアップ企業に伝えたいことはありますか?
スタートアップで1、2社の受託がメインであれば顧問弁護士が必要かといわれるとケースバイケースだと思うんですけど、受託ではなく新規サービスを作るのであれば、ほぼ確実に必要だと思います。特に個人事業主ではなく法人としてやっていくのであれば、利用規約やプライバシーポリシーはしっかりと作り込む必要があるのかなと思うので、起業するのであれば弁護士を入れることをおすすめします。
株式会社ユーツーテック

2023年1月に皆川氏とその友人によって設立。Web関連の開発などをメインに行う。2024年11月に漫画投稿フォームcomilioをリリース。2025年9月には、comilioのポイントが利用できる「comilio PAY」のベータ版のリリースをするなど、精力的な活動を行っている。


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